出産手当金:いくら貰える?手続き方法や申請書の入手

(出産手当金は日給の2/3が貰える)
(出産手当金は日給の2/3が貰える)

仕事を続けるママの産前産後休業(産休)中の生活を支えるために、健康保険から支給されるのが出産手当金です。

 

健康保険が生活費をサポートしてくれます。


休んでいる間、日給の3分の2が支給される

出産手当金はいくら貰えるのか?

 

これは最も多い質問ですが、答えは

 

日給の3分の2の金額が仕事を休んでいる間に受け取れます。

 

それでは出産手当金について詳しくみて行きましょう。

 

具体的にいくら貰えるのか:計算方法

(出産手当金の計算式)
(出産手当金の計算式)

最も気になるのが、自分がいくら出産手当金が貰えるかです。

 

ここではその計算式を解説します。

 

参考にして是非予め算出してみて下さい。

 

【貰える金額】

日給(標準報酬日額)×2/3×産休の日数

 

【日給の計算方法】

「日給」とは、健康保険で定められている「標準報酬日額」を指します。

 

「標準報酬日額」は、保険料などを算定する時に使われます。

 

毎年4~6月の給料(交通費や残業手当などを含めた総支払額)の平均額で求められます。

 

それを30日で割った「標準報酬日額」が出産手当金などの算出に使われます。

 

【標準報酬日額が25万円の人の場合】

25円÷30日=8333円・・・日給(標準報酬日額)

 

8333円×2/3×98日=54万4390円

 


「産休」と「育休」の違いについて


(よく間違えられる産休と育休。実は大きく異る)
(よく間違えられる産休と育休。実は大きく異る)

「産休」と「育休」は明確に区別されていない事が多いと思います。

 

両方とも、出産に関連する事ですし、特に区別して使っている方はあまりいません。

 

しかし、両方とも大きく異る制度である事は覚えておきましょう。

 

産休とは、労働基準法で定めれている休業の事です。

産休は、

 

出産予定日を基準に産前6週間(42日)、

 

産後8週間(56日)の合計98日間取得出来ます。

 

双子などの多胎の場合は産前が14週間(98日)に増えます。 

これに対して、

育休は育児・介護休業法で定められている休業制度です。

育休とは、

 

産後休業が終わってから、

 

原則として子どもが1歳の誕生日の前日まで、

 

取得が出来ます。

 

尚、産休は働く妊婦(ママ)の母性保護の為にある制度なのでママにしか使えません。

 

一方、育休はパパでも取得が出来ます。

 

これも「育休」と「産休」の大きな違いとなります。

 


育休と産休の規定が会社になくても取得可能


(条件を満たしていれば取得できる)
(条件を満たしていれば取得できる)

勤務先(会社)に育休や産休の規定が無いと言う方もいると思います。

 

会社の制度として規定が無い場合でも

 

条件を満たしていれば、パパでもママでも申請して取得できる休業制度です。

 

しかし、

産休・育休中の給料の扱いに関しては、

 

法律で定めが無いため、

 

会社によって異なり、休んでいる間は給料が支払われない場合が多いです。

 

そこで産休中は健康保険が、

 

育休中は雇用保険が生活費を助成しています。

 

それが、「出産手当金」と「育児休業給付金」です。

 

▼まとめ

対象者 健康保険加入しているママ
支給金額 

月給30万の人が98日間産休を取った場合

 

30万円÷30日×2/3×98=

65万3268円 

申請時期 産休日の翌日から2年以内
申請窓口

勤務先(会社)または健康保健組合

(国民健康保険加入者は対象外)

支給時期 申請から1~2ヶ月後
必要な物

・出産手当金支給申請書

・医師または助産師の意見書

・賃金台帳のコピー

・出勤簿のコピー

・申請者の印鑑

産休中の収入は健康保険がサポートしてくれる


(仕事を休んでいる間無収入にならないようにする制度)
(仕事を休んでいる間無収入にならないようにする制度)

出産手当金で大切な事は、

健康保険に加入している人だけが対象となる事です。

対象外の人は

 

・国民健康保険の人

・働いていてもパパの健康保険の扶養に入っている人

 

上記の方は残念ながら出産手当金は貰えません。

 

貰える金額

出産手当金の貰える金額は、

 

日給(標準報酬額)の3分の2が、休んだ日数だけ支給されます。

 

ただし、産休中も会社から給料が支払われる人は、

 

その分、出産手当金から差し引かれることになります。

 

給料が日給(標準報酬額)の3分の2以上支払われているママの場合は、

 

出産手当金は受け取れません。

 

産休は生まれる日によって期間が前後する

産休は、

 

予定日より出産が早まればその分短くなります。

 

逆に、出産が予定日より遅れれば、長くなります。

 

出産手当金の総額も産休の日数に合わせて異なります。

 

▼出産手当金が貰えるのは何日分?

【産休日数の数え方】

(出産日が予定日よりも早まった場合)
(出産日が予定日よりも早まった場合)

出産が早まった日数分、

出産手当金の総額は少なくなります。

 

(出産日が予定よりも遅かった場合)
(出産日が予定よりも遅かった場合)

出産が遅れた日数分、出産手当金が多くもらえます。

 


手続き方法


出産手当金は原則として産休が終了する

 

産後57日以降に申請します。

 

産後休業を50日取得して復職する人は51日以降から申請可能です。

 

尚、

産前と産後の2度に分けて申請も可能です。

 

早めに受け取りたい方は産前に申請しておきましょう。

 

産前に申請した分は、少し早めに振り込まれます。

 

申請書には医師に記入してもらう欄(文書料のお金がかかる事もある)がありますので、入院する前に準備を済ませておくと良いでしょう。

 

1、申請書の入手方法とダウンロード先

(申請用紙の見本)
(申請用紙の見本)

産休に入る前に勤務先(会社)、または健康保険組合から申請書を入手し、

 

必要事項を記入しておきましょう。

 

各健康保険のウェブサイトからダウンロードをする事も可能です。

 

2、出生証明の記入(医師や助産師)

医師、または助産師に出産の証明書を記入してもらう必要があります。

 

産前と産後に分けて申請する場合、

 

それぞれの申請書に出産証明が必要です。

 

入院時に医師、または助産師に渡しておき、退院時までに受け取るのが一般的です。

 

3、勤務先(会社)に申請書の提出

産休が終わったら、

 

勤務先に申請書を提出します。

 

そのまま勤務先が手続きをしてくれる場合が多いですが、

 

勤務先に必要事項を記入してもらってママが健康保険組合に提出しに行く事もあります。

 

 

▼振り込まれる時期の注意

産休中の生活のサポートとして支払われる出産手当金ですが、

 

 

実際は申請から1~2ヶ月後に一括で支払われます。

 

この為、

出産手当金を分娩費用に充てる事は出来ませんので注意しましょう。

 


退職するママも出産手当金は貰える可能性がある


(会社を辞める場合でも出産手当金が貰える2つの条件)
(会社を辞める場合でも出産手当金が貰える2つの条件)

一定の条件を満たしていれば、退職するママも出産手当金が貰えます。

 

出産後も仕事を続ける予定でいたママでも

 

どうしても、やむを得ない事情で退職をしなくてはならない時もあります。

 

そんな時に助かるので覚えておきましょう。

 

2つの条件

以前は退職後6ヶ月以内に出産したママや、

 

健康保険を任意継続したママも出産手当金を貰うことが出来ましたが現在は出来なくなりました。

 

 

では、現在退職するママが出産手当金を貰うに必要な条件は何でしょうか。

 

以下の2つの条件をクリアしていると貰うことが可能です。

 

1、被保険者期間が継続して1年以上であること

 

2、退職時に出産手当金を受けている、または受ける条件を満たしている事 

 

2、は出産日や出産予定日の前42日以内、

 

つまり産前休業が取れる期間に退職していない人の事を言います。

(多胎の場合は98日)

 


まとめ


産休に入る前に

1、申請書を貰っておく

勤務先や健保組合の窓口で貰えます。

 

ネットでダウンロードも可能です。

 

申請書の貰い方を含め、勤務先の担当者によく話を聞いてみましょう。

 

自分で記入できる箇所は先に書いておくと後が楽です。

 

赤ちゃんが生まれたら

2、担当医・助産師に出産の証明書を記入してもらう

入院時などに産院へ渡しておくと、

 

退院までに必要事項を記入しておいてもらえます。

 

お金(文書料)がかかる場合もあります。

 

産休が開けたら

3、会社に必要事項を記入してもらう

産休開け(産後57日以内)にする事は、

 

勤務先(会社)に申請書を記入をしてもらったら、

 

後は提出するだけです。

 

提出先は勤務先(会社)の担当者なのか、

 

健保組合の窓口なのかを勤務先(会社)の担当部署に確認しましょう。

 

勤務先が行ってくれる事もあれば、自分で健保組合に提出する事もあります。

 

勤めている会社によって異なります。

 


先輩ママの声


24歳ママ
24歳ママ

「出産手当金は、産後に一括で貰うと知らずに

 

分娩費用の支払いに苦労しました。

 

毎月お給料のような感覚で月末に振り込まれる物だと思っていました。

 

そのため、出産手当金を分娩費用に計上していました。

 

貯金を崩して何とかなったのですが...

 

一時期お金がなくなってしまい計画が色々と狂いました。」 

26歳ママ
26歳ママ

「周りが親切に出産手当金について教えてくれたので助かりました。

 

わたしの場合は、会社の総務部の人が全て親切に教えてくれて手続きしてくれました。

 

病院の事務の方も聞けば教えてくれたので、

 

分からない事は全て聞いてみると良いと思います。

 

出産前・出産後のお金の流れを把握出来たので、

 

産後のお宮参りや写真撮影のお金までしっかり取っておく事が出来ました。」